こんにちは。
前回は「自分には生きている価値がない」という心の中の化け物は放っておくとどんどん成長するし、
その「化け物」と一緒にいることで、「これ以上は辛くならない」という
歪んだ安心感から毎日辛い思いをしてしまう、という話をしたよ。
あなたが毎日を穏やかに過ごすためには、「自分には生きている価値がない」というビリーフ(コラム「誰にも愛されなかった男②」をご参照)≒固定観念を手離す必要がある。
この思いを抱えているのは、繰り返すが、あなた自身。
考えてもみてほしい。
「お前に生きる価値がない」
などと誰が言っただろうか。
親? 兄弟姉妹? 彼氏彼女?
確かに、似たようなことを身近で、大切な人に言われたこそ、
このビリーフに囚われているのだろう。
私も母親に「あんたさえいなければ……」と言われたことがあるからこそ、長い間、
「自分には生きている価値がない」と信じ込んでしまった。
しかし、人間はこの地上に約80億人いる。
これは、言ってしまえば80億分の1の言葉。
もんのすごーーーく少数派の意見じゃない?
残りの79億9千9百9十万人以上の人は、あなたを否定していない。
にも関わらず、あなたは、囚われてしまう。
なぜなら、自分が嫌いだからだ。
世界に自分は一人だけ。その自分が「自分には生きている価値がない」と
決めつけてしまえばそれは1/1の意見。
当然、それがすべてになってしまう。
つまり!
「自分には生きている価値がない」と決めているのはあなたであり、その理由は「自分が嫌いだから」なんだね。
では、「自分には生きている価値がない」という思いを手離すためには、どうすればいいのか。
ここまで読んでくれたあなたにはもうわかるよね。
原因は「自分が嫌い」なことにあるわけなんだから、「自分を好き」になればいいんだ。
では、どうやれば自分を好きになれるのか。
長い道のり、そう思っている人もいるかもしれない。
そう、まるでRPGの冒険のように。
確かに長い道のりかもしれない。高い障壁かもしれない。
だけど、実は本当にRPGと同じようなところがあって、
着実にレベルアップしていけば、誰でもできるようになるんだ。
「他の人にできても、私にはムリ」
自己否定の極致にいるあなたは、そう考えているんじゃない?
でも大丈夫。やり方がある。そのやり方に沿っていけば、誰でもできるよ。
あなたにも、自分を好きになることができる。
まず、はじめの一歩から。
クエストその1:「あなた」という子供を迎えにいこう
傷ついてきたあなたの中には、「あなたという子供」がいる。
それは「インナーチャイルド」と呼ばれるものだ。
諸説あって、幼少期に、主に親から傷つけられたり、甘えることができなかったため、子供の部分が未消化になって残っている……という定義等もあるが、ここでは、全大人が持っている、自分の中の純粋な子供の部分だと思ってほしい。
あなたのインナーチャイルドは、自分が悪かったり能力がなかったりしたから、親に否定されたと思い込んでいる。そして、それが悲しくて泣いている。
親から存在を否定されることほど、子にとって辛いことはない。
そしてあなたはその悲しさに蓋をして生きてきた。それはどんなに辛いことで、どんなに孤独な作業だったろう。もうあなたは十分に苦しんだ。
だからあなたは、もう楽になっていいんだ。
ここまで耐えて頑張ってきたあなたという子供を、あなた自身の手で迎えに行ってほしい。
場所は、お風呂がいい。なぜならこのクエストはリラックスしているときにこそやってほしいからだ。
まず、自分の両手で自分の肩を抱くように、包み込んでほしい。
これはまさに、子供を抱っこしてるんだ。
そして、「あの時つらかったね。よく頑張ったね。えらいね。」と、声に出して自分を慰めてほしい。
あなたという子供は、あの時から、ずっと泣き続けている。
よく耐えた。よく頑張ったんだ。
だからこそ、今、あなた自身の手で迎えに行ってあげてほしい。
声に出すことが重要だ。考えるだけではなく、声という音エネルギーによってこそ、
あなたという子供に言い聞かすことができる。
これは、「セルフトーク」というカウンセリングワークのひとつ。
クエスト2以降は次回以降で解説しよう。
まずは放っておいてしまったあなた自身を、迎えに行こう。