「思いが現実を創る」という本当の意味　　 | メディア|人生をよりよく生きるためのサイト　ボトルボイス

今日は、かつてのわたしがずっと理解できなかった、
ひとつの「考え」についての話をします。

わたしの記事のすべてがそうですが、特にこれからお話しすることは、
個人の考えに過ぎませんので
しんどいと思ったら無理に受け入れようとせず、スルーしてくださいね。

 

引き寄せの法則、
波動の法則、
ザ・シークレットなど、
多くの本が教えているように、
わたしたちの多くは、すでに「自分が思ったとおりの現実を体験する」
ということを、知識として、すでに知っているようです。

 

ですがどの人も、「思った通りにならない」という体験をお持ちでしょう。

お金持ちになりたいと思ったけれど、収入が増えない、
弁護士になりたかったけれど、試験に合格しない、
家族みんなが健康でありたいと思っているのに、家族が病気になった……

 

自分が望んでいない現実を突きつけられた体験は、
もちろんわたし自身にもありますし、
多くの方がお持ちです。

「なぜ、こんな目に遭わなければならないの」

誰もが持つこの問いに、太古の昔から、宗教、哲学、心理学……
あらゆる分野の専門家がその問いに取り組み、答えを用意してきました。

 

そのひとつの例が、
すでに今までに自分がしてしまった罪業が起こしているのだ、という
「カルマの法則」であったり、

実は自分が意識していないレベルでは別の願いがあった、という
「引き寄せの法則」だったりするのです。

 

実際に、「気づいていないレベルの別の願いがある」という考え方には矛盾がありません。

 

病気になってしまった場合などは、たいていの場合、
「休む必要」や「あり方を変える」必要がある場合が多いのは事実ですし、
地震や津波でさえ、集合無意識に「恐れがあった」という意見があったとしても、
それを否定することはできません。

 

わたし自身もその考えに共感していますし、
わたしはカウンセラーとして、「なぜ」を問われ、
お客様と一緒に「なぜ」の答えをみつけていく仕事をしていますので、
多くの方々の「なぜ」に寄り添ってきました。

 

でもあるときを境に、不思議な人たちに出会うようになったのです。

あるときとは、ある方とのある問題が「ゆるせた」ときでした。

もちろん、すでに相手に対して怒るということはありませんでしたが、
「解決したい」、「なんとかこの状況を改善すべきだ」と
ずっと和解することに「こだわって」いたのです。

 

何年話し合いを持ってもまったく平行線で
「なぜ」を問い続けていました。

 

はじめは相手に。
次は自分自身に。

そして人生の意味に「答え」をみつけて、
それに集中していきました。

 

それでもでもわたしの中でずっとその問題は、
わたしの心にささった小さなとげのようにずっとうずいていたのです。

 

わたしは、ある約束を守っていただきたくてずっと話し合いをしていたのですが、
もういい加減、問題を抱えていること自体が苦しくなってもいました。

あるとき瞑想していたら、宇宙の中のブラックホールの存在に気づきました。

 

宇宙のゴミも、嫌（だと思っている）な言霊も、ひどい（と思える）事件も、
みんな、宇宙に存在していて、
宇宙の外に投げ出すこともできず、
その完全な秩序の中にあり、
また生み出されるずっと前からもやっぱりそこにあった。

 

なにひとつ、宇宙という空間以外の場所から来たものはない。

 

宇宙という空間の中にはじめからあり、形を変えただけなのだと
「わかった」のでした。

 

ああ、起きることに抵抗することはできないのだなぁ、
だってはじめから、そこにあるのだもの。

 

そのビジョンをみたとき、
「これからは目の前に起きることを受け入れてみよう」
そう思ったのです。

 

すると、タイミングを待っていたかのように話し合いのチャンスが訪れました。

 

そのとき、相手は「すでに和解できている」と言いました。

 

当然約束は守られていない状況は変わっていないわけですから、
わたしからすれば、和解しているとは思えません。

 

いつもだったら、「なんでわかってくれないんだろう」と思い、
また淡々と「交渉」を試みますが、その日はふと、
「相手が和解している」と思っているのなら、それを受け入れてみよう、
そう思ったのでした。

 

すると、ようやく
「わたしが」、和解できていないことに「こだわって」いたのだ、とわかりました。

 

ゆるせない状況を握りしめていたのは、わたしだったのです。

わたしたちが苦しいと感じるのは、
「ゆるせないこと」に対して「こだわって」いるときです。

 

こだわっているときは、「なぜこんな目に遭うのか」と考えますが、
「なぜ」の答えさえ手に入れたら苦しみからすぐに自由になれる、とは限りません。

 

苦しみの本質は、「ゆるせない」「みとめられない」という事象にあるのではなく、
「ゆるせない」「みとめられない」自分自身の思いそのものにあるからです。

 

「和解できない」ことにこだわっていたわたしは、
「約束が守られない」ということに対するこだわりを手放して
「和解する」と決めました。

 

自分の具体的な願いを正直に伝えた上で、あとは、宇宙の采配にまかせよう、
そう決めたのです。

 

そのあと、あれほどがんばってもなにも動かなかった状況が動き、
奇跡を目撃することができました。

 

すべての問題が解決したわけではありませんが、
自分のなかにずっとささっていたとげが抜け、
問題を苦しい、つらいと思うことがなくなりました。

 

そんなタイミングでわたしの目の前にあらわれたのが、「悩みのない」人たちでした。

もちろんこの世には、「悩みのない人」が存在することは知っていました。

でも、その人たちは、仕事、家庭、お金、あらゆるチャンス……

すべてにおいてすでに輝かしい実績を持っていて、
わたしからみても、「悩みなどない」状況にしかみえません。

 

ですが実際に話を聞いてみると、必ずしもそうでもなく、
うまくいかなかった仕事もあり、
うまくいかなかった恋愛もあり、
それは、過ぎ去った過去のことだけではなく、
今現在も、「問題（と、わたしには見えること）」はあるようでした。

 

ですが、はっきりと違うのは
「多くの人が問題と思うことを問題と思っていない」
ということです。

手に入らなかった仕事に対しては、「縁がなかった」と言うし、
「タイミングじゃなかったんだなぁ」とあっけらかんとしています。

 

また、それはよく引き合いにだされる、
なんでも「いいこと」と考えようという「ポジティブシンキング」とも違うのです。

 

彼らの話には、「いい」も「悪い」もなく、そこには「判断」がありません。

 

あの人たちが、悩みがなく、幸せそうに見えたのは、
「なぜ」と現実に抵抗しないから、無駄なエネルギーを浪費しないで、
ラクに生きているからなのかもしれないなぁ、

そう思ったのでした。

 

それからはわたしも少しずつみる世界が変わってきました。

 

今までもわたしのまわりには、「いろいろあっても幸せな人」が多かったのですが、
「自信に満ちた幸せな人」が増えはじめました。

 

いわゆるサクセスストーリーの勝利者みたいな
ギラギラした感じのお金持ちではなく、
穏やかで余裕のある、やさしい笑顔の持ち主の豊かな人が増えたのです。

 

自分の価値観が変わると、見える世界が変わります。

 

どっちが「いい」「悪い」ではなく、自分が好きなように現実をみるからです。

子どもとスーパーでお買い物していると、
大人には目に止まらないものをみつけたりしますし、

他の人のカートの中に、自分が気づいていなかった商品をみつけたりするように、
わたしたちは、あらゆる情報の中から自分にとって必要な情報を取捨選択して、
「自分の現実」を創っているいるのです。

 

だから、わたしが「こだわらない」選択をはじめたら、
見える世界が変わりました。

 

そして、古い考えから新しい考えへの変わり目に体験する、
「おためし」を体験しました。

 

「あるがままに受け入れよう」と思うときにかぎって
「受け入れがたい」ことが連続して起こるのです。

 

「なんで？」と問いたくなるようなことばかりです。

 

そして、「あ、そうだった」と思い直します。

 

「あるがままを受け入れよう」って決めたんだったなぁと。

 

深い部分の意識ではわかっているのです。

「変わろうと決めたから、受け入れがたいことが起きはじめた」のではなく、
受け入れがたいことは、ずっと起きていたけれど、
今までは自然に「なぜ」と反応していて、
受け入れがたいという感情にさえ、気づいていなかっただけなのだと。

 

事象はなにも変わっていません。
淡々と、いろんなことがらが、わたしの前を通り過ぎていきます。

それでも、わたしの「現実」はあきらかに変わりました。

 

「思いが現実を創る」、というのは、こういうことなのかもしれないなぁ、
今のわたしはそのように思っています。