『近年の子どもたちは、スーパーで売っている「切り身」が、魚そのものだと思っていました』
なんて、笑い話を耳にしたことはありませんか。
私たちは奪われた命の意味も考えず、毎日、肉や魚を食べています。
命を「解く」仕事をする人々、食肉解体業に携わる人々のことを深く考えたりはしません。
(※私たちが気にも止めないこと、そして見えにくい環境下によって、非人道的な「食肉の流通」が増えてしまうのかもしれません…)
とにもかくにも、私たちは普段、直接手を汚すことなく食事ができます。
生物の命を奪っている現実の闇を見ずに、苦しみも悲しみも知らずに、肉を食べることができます。
そういう環境下で生かされて、今の私たちが存在するのです。
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『(命を)いただきます』
『(命を)ごちそうさまでした』
そう言って、手と手を合わせてから、ご飯を食べる。
誇るべき日本人の大切な風習の一つです。
🔵生き物を殺して、その命をいただくことに感謝すること。
🔵食材である肉や魚、野菜などすべての「いのち」に感謝すること。
🔵調理してくれた人、一度の食事のために奔走してくれた全ての人たちに感謝すること。
🔵また食事を共にできる家族や友人に感謝すること。
など、様々な感謝の意味があります。
(※地域によって作法の違いはあり。また、神様へのお供えをいただくことが語源とされるなど諸説あり。)
私はプロフィールに記載しているとおり、摂食障害者です。
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「摂食障害」とは 食事の量や食べ方など、食事に関連した行動の異常が続き、体重や体型のとらえ方などを中心に、心と体の両方に影響が及ぶ病気です。
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私はそのような病気であるが故に、多くの食べ物を粗末にしているのかもしれません。
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注)摂食障害者の方がそのようなことで、自分を責めないように願います。
私ははじめ、「過食をしているから自分のことが嫌い」なのだと思っていました。
しかし、実は逆で、「自分のことが嫌いで、自分の存在を認められないから、心の穴を埋めるように過食してしまう」のだと気が付きました。
風邪をひいた人が咳をしてしまうのと同様に、摂食障害者が正常な食し方ができないのは、病気の症状です。
だから、決して罪深い食べ方をしても、自分を責めないようにしてほしいと願います。
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ただ、摂食障害の回復に努める私だからこそ、「食への感謝」を人一倍、大切にしたいと思います。
食べ過ぎてしまう日があったとしても…
『いただきます』
『ごちそうさまでした』
そう言って、手を合わせて食べる日本の伝統文化を忘れないようにしたいです。
【参考動画】
公式 絵本読み聞かせ いのちをいただく みいちゃんがお肉になる日/原案:坂本義喜 作:内田美智子 絵:魚戸おさむとゆかいななかまたち(講談社の創作絵本)