私は「効く」と断言します。
祈りが効くかどうか。
これは、「人の意識が、他者や周りに影響を及ぼすことができるのか」という意味にも置き換えられます。
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1988年、心臓外科医ランドルフ=バード博士は、二重盲検法にて祈りの実験を行いました。米国東海岸から西海岸のサンフランシスコ総合病院の心臓疾患の患者393名を、「祈るグループA群」と「祈らないグループB群」に分けて治療を進めたのです。
その結果は驚くべきものでした。
「祈ってもらうグループ」の人たちは、「祈ってもらわないグループ」の人たちと比べて明らかに病気の進行が遅くなったのです。
○抗生物質を必要とした人の数
○心臓疾患により肺気腫になる人の数
○鬱血(うっけつ)性心不全になる人の数
○気管内挿管を必要とした人の数
○心臓停止率
など、祈られたグループの方が少なくなりました。
このように祈りは、毅然とした違いを生み出し、時空間を越えるとも言われています。
※二重盲検法とは、特に医学の試験・研究で、実施している治療法などの性質を、医師からも患者からも不明にして行う方法。プラセボ効果や観察者バイアスの影響を防ぐ意味がある。
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われわれは、「祈りは気休めに過ぎない」と考える人が多数派の時代に生まれました。
しかし、科学は、「人間が持つ意識の大きな力」についても、解明を進めて変容しつつあります。
とは言うものの、私個人は科学的なエビデンスに対して、一喜一憂しません。
(人々が納得しやすいから、科学的な研究結果を活用するくらいです)
あなた自身もコロナ禍生活で感じたと思いますが、専門家でも言ってることがバラバラだったりしますよね。
私個人は研究結果については、「どの段階」で「どの部分」を取り上げるか、「どういう見方をするか」で違うものになると感じています。
明白な研究結果を除き、世に出ているエビデンスについては、結局のところ、各々が「何を信じるかどうか」につきると思います。
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上記の実験結果について、研究者の思い込みやインチキ、研究の不備やただの偶然と考える人もいます。
また、同じ実験を繰り返してもそうならないと主張する人もいます。
そもそも祈りについては、成功例どころか、研究自体が少ないこともあり、はなからオカルト系と決めつけてしまう人が多いのも現実だと思います。
ただ、私から言わせてもらうと、このような「祈りの研究」を大々的に続ける人が少ない理由に、「複雑な事情」があると思うのですが…
それはともかく、私はこれまで発表されてきた、「祈りや瞑想」についての科学的な研究結果、効果があるという見解を信じています。
(※オックスフォード大学感情神経科学センター教授・心理学者・神経科学者のエレーヌ=フォックスや医療ジャーナリストのリン・マクタガードなど)
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現に、上記の研究結果に対しても、ウィリアム・ノーラン医学博士は、「おそらくわれわれ医師は、『1日3回祈ること』を処方箋に書くべきなのだろう。祈りは効くのである」と述べています。
このように、祈りのような「見えない力」だからこそ、人によってとらえ方は様々です。
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現在の日本でも御参りや葬儀など、様々な場面で祈ることをしています。
人々は黙祷したり、手を合わせたりします。
二十一世紀になっても尚、色々な祈りの風習が残っています。
ただの儀式だから…そう考える人もいるかもしれません。
しかし、祈る側、祈られた側にも、まったく何の効果がないものを、昔から現在まで人々はやろうとするでしようか。
先人たちは、わざわざ無駄なことを繰り返してきたのでしようか。
私はそうは思いません。
これからの未来こそ、祈り、祈り方について。
そして、「祈りをする人々の生き様」について、少しずつ注目していただけたら幸いです。