もしあなたが、人にやさしくできないと悩んでいるのなら、
まずご自身にやさしくしてあげるといいかもしれません。
自分にやさしくするのは
わがままだから、
自分勝手だから、
まず人にやさしくしなければいけないーー
そのアイデアはたしかに正しいのです。
人にやさしくすると、相手から感謝を受け取ることができて、
それが自信につながり、自分の感情が安定するからです。
ですが、今、もしそれがうまくいっていないのなら、
そのやり方にこだわる必要はないのかもしれません。
人にやさしくできないときは、
ねたみや怒り、悲しみといった感情の負の面にとらわれてしまって、
感情が安定していないときです。
自分の感情が安定していれば、
自然と人にやさしく接することができます。
たとえば、職場で嫌なことがあった日の帰り道、
電車で割り込まれたらむっとするかもしれないけれど、
大好きな人とのデートのときなら、気にならないかもしれないですよね。
多くの人は、自分が「してあげたこと」を、
相手は「してくれた」と受け取るものだと思っています。
ですが、実際にはわたしたちが与えているものは、
わたしたちが「してあげたこと」だけではありません。
感情のエネルギーなど、わたしという存在がもつすべてだからです。
そして、相手はまた、感情というフィルターを通して
あなたから与えられたものを受け取ります。
だから、自分の意図どおり、相手が受け取ってくれるわけでもないのです。
わたしたちがコントロールできるのは、
わたしという存在のありようだけ。
だからこそ、自分のあり方をしっかりと定めていきたいと思います。
そのために、まずは自分にやさしく。
余力ができたら、自然と人にやさしく振る舞うことができるのです。