・様子を観察する。
・第一印象
・姿勢
・会話、話の内容
他にもあるかもしれませんが、主だったのはこんなところでしょうか。
「人は見た目が9割」なんてタイトルの本もありますが、
人間は、55%は視覚情報で判断されるとのこと。
視覚以外の部分では、人間はどうやって相手を理解するのでしょう?
私は以前に、住宅メーカーの下請けの業者の営業として働いていました。
元請けさんと一緒に、建て替えのお客さんを訪問するんですね。
建築業界って、ほとんどが元請けさんは、監督管理で直接お客様から受注。
下請けは専門職で、元請けさんの仕事を職種ごとにするんです。
足場屋さん、大工さん(工務店)、水道屋さん、電気設備屋さん、etc.
で、自分は建物解体なので、建て替えの見積に同行します。
現場を確認するときにお施主さんと、打合せをします。
ブロック塀は残すかどうか?この樹木はどうしますか?などです。
みなさん建物のことはよく考えてるんですが、
イザ、これは残すの?壊すの?となると、
「そこまで考えてなかったなぁ」なんてなります。
この木があるとこういう不都合があるんだけど、こんな思い出があるんだよね。
この塀は壊したいけど、壊したら防犯上不安だなぁ。
これを壊してやりかえると、隣の家と揉めそうだ、
だいたい隣の家は建て替えのときにあいさつにもこないでけしからん!
なんちゃらかんちゃら、など。
こんな話をしているときに、答えられることについては答えます。
ですが、自分の立場ではカンタンに答えられないことが多いんですね。
直接、お施主さんからではなく、元請けさんを通しての仕事である。
壊したあとの、お庭や塀の工事は、守備範囲外。
そういったこともあり、私はお施主さんがひと通り話し終えるまでは、積極的に答えません。
ええ、はい、あー、なるほど、そうですね、ホントですか!それは…
相槌の繰り返しです。
他の業者の守備範囲を答えてしまうと、
あとで、言った言わないになりやすいので聞き役になります。
で、聞いたあとに自分の範囲のことは明確に答えます。
その後のお庭や塀については、
?かもしれませんね、?が多いような気もしますね、
とあいまいに答えます。
そうしているうちに、あるとき気づいたんです。
一緒に元請けの営業さんもいるのに、
この人全然解体に関係ないことも私に聞いてくるなぁ…?
…
……
これ、話をさえぎらないので気持ち良く話せるようなんです。
いや、こっちのほうが、とかさえぎったりしませんから。
いくつかの事を聞いていると、
この人は隣人を気にしてるな、
木を大事にしていてホントは切りたくないんだなぁ、
とかのポイントがわかります。
そういった気持の部分がわかると、とってもスムーズに話が進みます。
私たちの時代はとってもいそがしいので、人の話をさえぎりがちです。
部下の言い訳はバッサリと切り捨て。
子供の「だって」には、「だってじゃないでしょっ」