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空気を読み過ぎて人間関係がつらいあなたへ ?一方的な損を解決するために(前編)
2016/07/28 仕事

一方的な損を解決するために(前編)

 

忙しいから、負担になるから、迷惑を掛けるから……

 

その場の空気を読んで、場の空気を察して、助けを求められない人もいるかと思いますが、

たいていの場合、切実に困って追い込まれてしまったら、誰かの助けを求めるものです。

 

相談したり、頼んだり、依頼を断るなど、声を上げます。

 

けれども相手が明確に自覚したり、言葉にできていないことを、空気を読んで先回りしても、

残念なことですがストレートに感謝されなかったりします。

 

間に合わなかった書類について、

「きっと間に合わないんじゃないかと思ったよ」

と声を掛けることは、空気を読んだとは言いませんよね。

 

間に合わなそうな書類について、

「手伝うよ」

と声を掛けることは、空気を読んだといえるでしょう。

 

 

そのとき手伝われた本人は、いったいどのように思っているのでしょうか?

もしかして、こんなことを思っている可能性はないですか?

 

・アイツがやってくれなくても、できたはずだ

・あなたが言ってくれなくても、気がついたはずだ

・暇だから手伝ってくれたんだろう

・手伝わせてやるか、しょうがない

 

 

相手からしたら本当は助かったことや、言われなければ気づいていなかったことだとしても、

相手から助けを求めて明確に依頼のカタチで言葉にしていないだけに、強がりを言うこともできますよね。

 

だって先に声を掛けたのはあなたの方ですから……

 

……

 

 

「あなたちゃんと宿題やったの?」

「出かけている間に、あなたの部屋の掃除、しておいたから」

 

こんなセリフに反発を覚えたこと、ありませんか?

これって本当は、相手の配慮、やさしさ、気づかい、思いやりですよね、あなたへの。

 

・宿題を忘れて困らないように心配し、一声掛けた。

・食べカスが落ちていて、洗濯物が脱ぎっぱなしの部屋では困るだろうから、

 掃除や片付けをして、友達が来ても部屋で過ごせるようにしてあげよう。

 

お掃除

 

ですがこうしたことに

「これからやるところだったのに」

「そんなの困らない、勝手にやるなよ」

と反発した経験がある人、いませんか?

 

非難された、勝手にやられた、などと感じたら、

ありがたいことも一瞬で「ありがた迷惑」なことに変わってしまいます。

 

そうなったとき、感謝する人はいません。

というよりも、……ありがたいと思っていませんよね、この時点で。

 

「勝手に部屋を掃除しやがって」というように、カーッと頭に血が上っているような人が、

「掃除をしてくれてありがとう」と潔くいったん受け止めて、

「これからは先に一声かけてもらえると助かります」と好青年のごとく冷静に対応するということがあるでしょうか?

 

「未来の自分の時間や手間が省けて得をした」などと考えられない、または素直に認められないでしょう。

 

こうしたことはトレーニングでもしていない限り、不可能なことです。

 

あなたの能力を活かしても、先回りし過ぎてしまうと「良かれ」と思ってしたことにもかかわらず、

相手の反発や抵抗を招くという逆の結果が起きてしまいます。

 

そうなったらあなたも、売り言葉に買い言葉になってケンカになったり、

ショックでガーンと落ち込んだりしてしまうのではないでしょうか。

 

 ショック

 

 

このようなこととは、本当に望まれていることなのでしょうか?

空気を読んで行動するということが、先回りで、あなたにとっての自己満足になってしまっていないでしょうか?

 

そう自分に問いかけてみる必要があるようです。

そして、相手にも問いかける必要があるのではないでしょうか?

 

 

押し付けにならないために、一声かけてみよう

 

先ほどの例のように、勝手にされた、余計なことをされた、押し付けられた、

と感じたら、「勝手にされた」「余計なことをされた」「押し付けられた」

 

こんなふうにならないためには、どうしたらいいのでしょうか?

 

簡単なことですね、一声かければいいのですから。

 

「先に声掛けをして、明確に合意を取る」ということです。

 

声を掛けることで、必要性をハッキリと自覚してもらうことができます。

気づいていないことに気づいてもらえます。

 

そのうえで、あなたの気遣いが必要かどうか?

をあなたではなく、相手に判断してもらいましょう。

 

相手がGOサインを出したならば、勝手ではないですよね?

 

OKサイン

 

相手が断ったならば、空気を読んで行動する必要はないですから、

その時点で明確に区切りがつきます。

 

「それを持つの、手伝った方がいいかな?」

→ 「ありがとう、重くて困っていたのよ」

→ 「これぐらいは自分でなんとかします!」

 

 

「A君、あの書類はB君がつくっているのかな?」

「あれ?必要でしたっけ」

「無いと契約が成立しないよ。やろうか?それともBに頼むのかな?」

→ 「お願いしてもいいですか、助かります!」

→ 「自分が任されたことですから、Bと相談してなんとかします。」

 

 

こうなれば損も得もありません。

相手があなたとおなじように大人であれば、

声を掛けてくれたこと、気遣ってくれたことに「ありがたい」と思うことでしょう。

 

声掛けすることで、「必要かどうか?」ということを相手に明確にしてもらいます。

 

「忘れていた」「気づいていなかった」とすれば、それだけでも役立つはずです。

 

声を掛けたならば、あとは相手の選択で、相手の責任です。

 

あなたに頼むのであれば、必要性を認識しているということですから、

勝手や押し付けではありません。

 

このように相手が頼んだというカタチをつくることも、

あなたの空気を読む力をスムーズに発揮するために、役立つことではないでしょうか?

 

飯野哲夫

 

コーチ 産業カウンセラー 飯野哲夫

 

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